(株)100percent 代表取締役 坪井 信邦さん

東京を拠点に、日用品・電化製品等の企画、製造、販売及び輸出入などを行い、静岡県にてMissionCourt(ミッションコート)とMissionBay(ミッションベイ/カフェ併設)を運営している、株式会社100percent代表坪井信邦さんに、生活における「家具」の役割を聞いてみました。

家具は生活を豊かにしてくれる

「豊か」という言葉があるとすれば、リアルにそれを感じさせてくれるのがインテリアだったり家具だったりの役目ではないかなと、私は思います。お金をどう使おうかとなった時に、衣食住の中では、まず洋服や美味しいご飯を食べることを思い浮かべると思います。実は、日本は食や洋服に豊かさを見出す方が多く、家具やインテリアは一番最後になる。けれど、ヨーロッパではそれが逆転しているんです。自分が一番長い時間を過ごす場所を大事にしようという考え方なんです。家で過ごす時間を考えたら、家の中を豊かにすること、つまり家具だろうと思うんですよね。

自分の体に合った家具を選ぶ

自分のいる場所って、リビングでもダイニングでも決まっていると思うんです。そこを一番使いやすくすることから始まるんじゃないかな。例えば、ダイニングでも4人掛けのダイニングテーブルのセットをご家族で使われている方が多いと思います。しかし、みんな身長も体重もそれぞれ違います。だから自分の好きな椅子を使えばいいし、それが家族で違っていても構わないと思います。形は違っても、樹種や素材を合わせることで統一感は出せます。私の家ではそうですね。「Yチェア」も使っているし、「UUチェア」も使ってます。でも、何脚椅子があろうと、一度使ってこれがいいとなると、ずっとそれを使い続けるんですよね。快適ってそういうことだと思います。私は、インテリアを選ぶ時、身の回りの半径50センチ内をどんどん快適にしていきます。そうすると、自然と揃っていくものが自分の好みのもので溢れていたりして。そういう場所には、自然とずっと居たくなりますよね。あまり最初から全体的に素敵っぽく見せるのではなく、まず自分が快適かどうか、ということが大事ではないかと思います。

自然に近いものがいい

私は、長く使うものを買うようにしています。というか、必要なものにお金をかける、その結果手放せなくなるものが多いですね。材質は、プラスチックだとか色々ありますが、やはり天然素材がいいと思います。人間は自然の中に存在しているだけに、自然にあるものを触る方が普通というか然るべきことかなと思うんです。家具も様々な加工技術などがあって、天然素材風に見せることもできるのですが、やはり天然の物は使い心地がいいです。私も革のデスクマットを使ってますが、湿度によって反ります。でもそれは、本物の革だから反るんです。本物の革を知らなければ、革が反るということも知らない。技術が進んで、皆さんが思う本物は、実は偽物だったりもします。少しずつ「便利」という言葉で楽をさせられているんです。本物を知らないとそれに気付けない。自然素材は扱いにくい部分もあるけれど、無垢材やオイル加工で仕上げた革の経年変化は、自然に近い形で味がありいいですよ。そういうものが私の家には集まっています。

ミッションコートが担うもの

ミッションコートのコンセプトは、「Seeing is Believing」。直訳すると「百聞は一見に如かず」という意味です。実際に見たり触ったりしないと良さが分からない、選べないのではないかと思ったことが、この店を始めたきっかけです。最近は、物を購入する際、インターネットに頼りすぎているような気がします。我々が担うのは、若い人達や人口の減る沼津市周辺の人たちにも良い物に触れていただく、そういう実体験を提供することだと思います。

MissionCourt(ミッションコート)
静岡県沼津市我入道江川町30
055-935-5150
11:00−18:00
定休日/火曜日・水曜日(祝日営業)
駐車場/8台

MissionBay(ミッションベイ/カフェ併設)
静岡県沼津市我入道南条寺69-1
055-946-6243
11:00−18:00 (L.O.17:00)
定休日/火曜日・水曜日(祝日営業)
駐車場/13台
http://www.missionista.co.jp/