築30年の木造住宅の2階をリノベーションして2世帯住宅にしたこちらのお住まい。玄関やキッチン、バスルームを新設して2世帯でも快適に。ナチュラルな北欧デザインに仕上げました。

リノベーションの始まりは無垢材の床探しから

お部屋の印象を決める上で、壁や天井と並んで大きな要素を占めるのが「床」。家づくりは床から選ぶのが一般的。床が決まると家のテイストが決まっていき、それに合わせてインテリアなど、その他の部分を決めていきます。

こちらのお住まいがリビングに採用したのは、無垢のヨーロピアンオーク。たくさんの木目が交差した、重厚感のある個性豊かな表情がとても魅力的な「ヘリンボーン張り」を採用しました。

ヘリンボーンとは?

山形と谷型が連続する模様のことです。英語で「ニシン(herring)の骨(bone)」という意味があり、柄が魚の骨の形に似ていることからこう呼ばれるようになったといわれています。

ヘリンボーンの無垢材は、オーナーが実際にショールームに足を運び、何百とある無垢材から選んだこだわりの一品。
Yチェアやルイスポールセンのペンダントと合わせれば一気に北欧テイストに。

勾配天井で既存の梁を現しに

LDKの天井は、複雑な形状の勾配天井。単世帯で暮らしていたお住まいを2世帯住宅にするため、使えるスペースは有効活用し、小屋裏をロフトスペースとして空間に変化をつけました。既存の複雑な梁が現しとなった天井には、たくさんのドライフラワーが飾られ、ホワイトと木に囲まれた空間のアクセントとなっています。

この梁は、猫ちゃんの遊び場としても大活躍。体の幅くらいしかない梁を悠々自適に歩き回る猫ちゃんはとっても楽しそうです。

玄関には無垢のチークの扉を採用し、玄関横には猫ちゃんが「おかえりなさい」と出迎えてくれるガラス窓の付いたニッチを製作。お留守番している猫ちゃんは、ご主人様の帰りをここから覗いて待っています。

廊下にも勾配天井を採用しました。高い天井が空間に広がりを与えてくれます。

水廻りなどの機能を新設

完全分離の二世帯住宅のため、水廻りなどの機能をすべて新設しています。製作した洗面化粧台は、床材と同じオークを使用し、白いタイルで清潔感とデザイン性をプラス。壁に付けたリングは遊び心のあるタオル掛けです。間接照明を配置することで雰囲気よく仕上がりました。

バスルームも清潔感を重視し、白を貴重としたユニットバスを採用しました。空間に広がりを持たせるため、ガラス張りとしています。

リノベーションによって二世帯住宅に生まれ変わったこちらのお住まいは、限られたスペースでも妥協せず、空間に広がりをもたらす工夫とオーナーと設計士のこだわりが詰まったデザインで快適にのびのびと。一緒に暮らす猫ちゃんもその快適さに喜ぶお住まいとなりました。