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幼き日 陽を浴びながら 友と我 思い出すたび 心躍るる

「ふるさと」TRIEU KHAC TIEN(ベトナム)

日本人の伝統文化の形成に密接に寄り添ってきた越前和紙。 2020年1月22日(水)~2月28日(金)の期間、世田谷にある平成記念美術館 ギャラリーでは、国際漆芸展覧会「世界の漆芸作家36人による 越前和紙×漆 令和の36歌仙」を開催します。

また、あの木のざわめきが聞こえる くるくると舞い落ちるその葉 その実を想う

「菩提樹」武田 司(日本)

本展は、世界10ヵ国と1地域(スペイン・フランス・ドイツ・オランダ・ハンガリー・ロシア・ベトナム・台湾・韓国・中国・日本)に住む36人の漆芸作家が、越前和紙とコラボレーションし、新たな視点から漆芸の魅力を引き出したものです。作品それぞれの世界観を表現した詩や短歌が添えられ、作品の神髄をより深くお伝えしています。

窓の外 はためく国旗 赤と青 常に変わらず 我を鼓舞する  

「帰還」van Gompel Dave(オランダ)

越前和紙は、福井県越前市今立地区で製造され、現在も全国一位の和紙産地として生産が続けられています。 その優雅でなめらかな生成色の美しさと、高い品質が特徴です。日本に紙が渡来した4~5世紀頃には既に作られていたという長い歴史があります。江戸時代には奉書や紙幣で活用され、明治時代以降は、日本画、版画、水彩画、油画、水墨画、鉛筆画、パステル画などに画用和紙として使用されるようになります。近年はインテリアや工芸、手芸などに活用されることも増え、製造種の需要が増加しており、伝統を守る作り手らにも次世代の越前和紙の魅力を伝えることが期待されています。

森の中 様々な命 共にあり 木々の合間に 熊一頭見ゆ  

「fuzzy dreamer – «мохнатый мечтатель» 」Denis Molodkin(ロシア)

涼しき朝開け そよ風が吹く 広い地平線が青で溢れそう 鹿は川を渡り勇気をもって 人の視線に入る

「BABBA – 春日鹿 – Patron of our Mothers」Gabriella Balogh(ハンガリー)

これまで、和紙が漆芸の素材とされることはあまり見られないことでした。この度の試みは、グローバルな視点から広く我が国の漆文化と越前和紙の魅力をお伝えする機会となります。 令和の新時代を生きる漆芸作家らの作品を、是非お楽しみください。


「世界の漆芸作家36人による 越前和紙×漆芸 令和の36歌仙」

平成記念美術館 ギャラリー(株式会社平成建設 世田谷支店併設)
会 期:2020年1月22日(水)~2月28日(金)
開 館:10:00~18:00 観覧無料
休館日:日曜日
住 所:東京都世田谷区桜3-25-4